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・「ジョセフ・クーデルカ プラハ 1968」

2011年07月13日 17:40

 昨日の猛暑の中,東京都写真美術館の「ジョセフ・クーデルカ プラハ 1968」に行ってきた。

 1968年8月20日,ワルシャワ条約機構軍が国境を突破してチェコスロヴァキアに侵攻してきた。いわゆる 〝プラハの春の終焉〟 の始まりである。圧倒的な軍事力の戦車で攻めてくる機構軍に,市民は自分たちの国・街を守るため抵抗した。クーデルカは,戦いが続くプラハの悲惨な状況を撮り続けた。
 この時撮った写真は2008年に 「Invasion : 68 Prague」 というタイトルで纏められた。その中の170点ほどを東京都写真美術館も含む国際巡回展示会のためにクーデルカ自身が選択し,焼き付けたとのこと。殆どが約90×60cmの大きさであるが,その大きさの中に何枚か小さな作品を並べたものもある。

 クーデルカの写真家としての視点は,この理不尽な機構軍の侵攻に対する 〝プラハ市民の抵抗を記録する〟 ことにあった。WEB上で展示会のそういう案内を眺めながら,作品の被写体は,平穏な生活の喪失への悲しみや死の恐怖に向き合う市民の表情,侵攻に対する勇敢な抵抗の姿勢,崩壊した街並みの無残さなどだから,写真はおそらく劇的な表情・表現のものが圧倒的に多い筈だと,私は思った。

 しかし私は間違っていた。写真はどれもが,静謐感を漂わせたものだった。悲惨な被写体に遭遇し,興奮して撮りまくったといういう姿勢とは正反対の姿勢で,クーデルカはじっくりと被写体を眺め,写し撮る被写体に対する万全の精神的準備 (言い換えれば,こういう表情・表現になるだろう,こういう構図になるだろう等の予想) をして静かにシャッターを切ったに違いない。祈りの心境での写真撮影ではなかったろうか。

 加えて,自分自身で現像・焼き付けをやったとされるやや軟調の純黒の柔らかさと諧調の美しさが,とても魅力的である。(引き伸ばしも含む作品作成作業を自分自身でやったという話は,先ほど電話で東京都写真美術館の担当者にお聞きした。)
 そうは言ったものの,写真や絵画の殆どの展示場で感じる Lighting はここでもかなり無造作さである。モノクロの繊細な諧調が美しいと思うのだが,このような照明の下での判断は,もしかすると独りよがりなものかもしれない。

 久しぶりの写真展鑑賞を楽しんだが,欲しかった図録の値段は4000円! こう高価では手が出ない。そこでWEBで探しだしたのが,ここに紹介する  MAGNUM PHOTOS の Koudelka のページ である。3列目と4列目の8枚と5列目の一枚目の合計9枚が今回の展示場で見ることのできた作品である(ようだ!)。 これなら当分の間は眺めることだ出来よう。興味のある方は,クーデルカの写真の雰囲気を味わって頂きたく。

≪開催中や予告の展示会案内 : 左から2番目が 「プラハ 1968」≫


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